現在の倉吉市公民館管理運営は、公民館長が嘱託公務員である点です。
社会教育法によれば公民館長は教育委員会が任命するとなっています。
だから、教育委員会が任命する嘱託公務員となっています。
ところが改正地方自治法による指定管理者制度を導入するにあたって、上記法律の条文がある以上、指定管理が行えないと全国各地の自治体から文部科学省に問い合わせがありました。
そこで文部科学省は、指定管理が適法に行えるよう、公民館を指定管理にする場合は、公民館長業務も包括して民間に任せることができるとの見解を示しました。
これが平成17年のことです。
倉吉市の指定管理は平成18年からですから、この文部科学省の見解に従って、すべての管理業務を民間に包括して任せなければいけません。
ところが現状はそうなっていないのです。
ですから解決策は簡単です。
公民館長を民間に包括して指定管理にするか、市が直営にするかのどちらかです。
二つに一つの選択ですから、なにも悩む必要はありません。
私はこれに加え、教育委員会の所管である公民館業務を市長部局に移管し、地域の拠点であるコミュニティーセンターとして運営するほうがいいと思います。
すでに他の自治体では積極的に取り組んでいる実績があります。
そうすれば本来の目的である生涯学習も行えますし、地域振興業務も当然行えます。
さらには公民館では本来行えない利用料の徴収(現在は目的外使用につき徴収できる)も、また、地域の者が利用するときには減免することも、合法的に行えるのです。
結論からいうと、8年前に市と議会はこのことを見逃していたのです。
そこに地方自治と教育行政を、その根拠法から深く研究する私の指摘によって初めてわかったのです。
そこで初めて市も気が付いて、現在のような検討会をして、法と現状を整理するために、在り方を検討することになるのです。
先のブログでも書きましたが、地方自治法第2条16項では法令順守が規定されており、また同条17項では法令順守違反は無効と規定されています。
これが遡って無効にならないためにも、来年度からの公民館運営の在り方が問われているのです。
行政事務に、少しくらい法令に従わなくてもよいなどということはありません。
そしてそれを監視し、是正するのが議会の役割なのです。
市当局と議会の、正常な機能が果たされることを心より希望します。